2017/07/09

workshop

老人ホームのデイサービスにて、workshopを行いました。

手が思うように動かない方、細かな物が見えない方など、一人ひとりが様々な不自由さを持つとのことで、何を題材にしたら良いのか…。かなり悩みました。

今までのworkshopで接して来た、言葉がまだよく理解できない小さな子供や、技術はあるけど発想に悩む大人などとは違い、経験値は高いけど今現在の技術力にかなり開きがある個人個人に同じ完成度の作品を制作してもらう、という難しさ(>_<)。

そこで、
「貼る」
という作業に絞ってみました。
描かない、塗らない、作らない。
ただ「貼る」。


貼るものは、薄いシール、分厚いシール、固いシール、小さなシール、立体的なシールなど。
かわいい。

写真に撮っても良いかと尋ねると、
「ちょっと待って、ここ歪んでるから」  と、嬉しそうに手直し。


「今日、来て良かった」
と、完成した作品を眺めながら呟くように一人の方の声が聞こえました。

芸術性とか、発想力とか自己表現とか、オリジナリティとか、そういうのでなく、ただ、「楽しかった」と感じられる時間。
私の美術の道に入った原点だったのを思い出しました。




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